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今の会社が最高だと思っている人は、他の会社では活躍できないリスクを知っておいたほうが良い。
労働経済の世界で企業内特殊熟練というのがあります。これは、その会社独特のキャリアのことで、他の会社には持ち運べない能力のことです。一方で、10年くらい前にはポータブルスキルというワードが流行りました。これは、どこでも発揮できる能力で、問題解決力・対人コミュニケーション・対自己能力などの3つや、そもそもの育ちによるスタンスなどを定義していました。

諸説あるので、
http://www.j-hr.or.jp/middle-match/
http://www.link-i.co.jp/entry/bridge_intro.html
このあたりを見ておくとイメージが着くと思われます。

個人の業績というのは、こういった個人の能力と会社組織の適性によって、その結果が変わってくるわけですが、どこの会社にもスルスルとエースポジションになる人はいるわけです。僕がかつて所属していたリクルートも毎回MVPで全社表彰されるようなスターがいて、それはそれは輝かしく見えたものです。

重要なのはそのあとで、あんなに輝かしく見えたMVPの猛者たちが、他社に転職するとすっかり鳴りを潜めたりするのです。一歩間違えると使えない人扱いされてたりもします。

こういうことが何故起こるかというと、前述した企業内特殊熟練によるものです。たまたまにして、個人Aの特性が企業Bの特性に合っていた場合、圧倒的な成果が出てしまいます。そして、これを個人も企業も実力だと考えます。その結果、企業Bにおいてのみ通用する武勇伝が出来上がります。

転職先企業Cでは、企業Bでの最高の実績を評価してヘッドハントしてみるのですが、どれだけ待ってみても成果が上がりません。それは、企業Cと個人Aの親和性はさほど高くなく、個人Aの素の実力しか発揮されないため、普通の人を高額な報酬で雇ってしまうことになり、個人・企業ともに残念な結果となるわけです。

採用においてリスクが少ないのは、実はどこの会社・事業部でも及第点を取ってはいるが、最高の評価ではない人です。過去に最高の評価になっている人は、その時の自分が自分の中でも過大評価されていて、プライドが高い状態にあります。一方そこそこの人は、必ず努力はしているものの、常に上に誰かがいたので、謙虚さを忘れていません。そのため、新しい組織にも下から入れるため、馴染みやすいのです。採用する側からしても、報酬が高すぎないので、採用の決済が取りやすかったりもします。

もちろん、どこの会社でも活躍する人はいるのですが、その人はさきほどのポータブルスキルのレベルが異様に高くて、企業への適応性というのも半端ないレベルだからです。

結論、今の会社が最高だと思っている人は、他の会社で同様の評価をされることは少ないので、無理せず今の職場を謳歌してください。


JUGEMテーマ:ビジネス

 
author:dhr, category:キャリア論, 18:07
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