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人事の不都合な真実。中途採用責任者編。
僕の仕事は、人事からご指名の場合と人材業界からの場合の両方があるのですが、採用関連のオーダーで意外に多いのが中途採用責任者という職種です。現場メンバーでもなく、人事部長でもなく、中途採用責任者が足りていないのです。これ、意外に根深い問題なのです。

原因の大きなところを上げると
1、そもそも人事は現場で使えなかった人が回されるケースがある。
2、外部から採用する場合、「優秀な中途採用責任者」を要望している。
3、「良い中途採用責任者」をまとめると、「素敵なヘッドハンター」×「人事戦略コンサルタント」になる。
4、優秀な中途採用責任者は、事業責任者や経営企画室長ができてしまう。

結論、そんな奴いねぇ。になります。

順を追って説明すると、

1、そもそも人事は現場で使えなかった人が回されるケースがある。←供給側
これ人材系の会社では「うちはエースが人事になるんだ!」ということも言われますが、それは人材業界だからであって、他業界を見渡して営業1位のエースを人事に充てるケースは、あまりありません。むしろ労務と兼務の場合は事務方の人が片手間で対応するケースが多くみられます。これらの人事の方は、採用のスペシャリストというより、労務関連のスペシャリストになるケースが多く、採用のキャリアは積みません。

2、外部から採用する場合、「優秀な中途採用責任者」を要望している。←需要側
一方で需要側は、せっかく外部から採用する場合、普通の採用ができる人を要望することはありません。あくまで、自社にない知見を持っていて、新しい採用手法やソリューションを提案してくれる人を希望しています。そして、大体の場合自社よりも社格が高い会社の出身者を希望しています。

3、「良い中途採用責任者」をまとめると、「素敵なヘッドハンター」×「人事戦略コンサルタント」になる。←スペック
人材の要望を聞いていくと、大体この2つの要素を求められます。採用でも新卒採用と中途採用では大きく異なる点がありまして、中途採用では幹部クラスの採用も対応する必要があります。この場合、自分よりもキャリアの高い人を母集団として形成し、さらに見極める必要があります。特に他業界の出身者を見極めるには相当の社会次経験が必要で、人材紹介会社でも幹部クラスを担当したことがないと厳しいです。
また、中途採用は即戦力を求められます。即戦力になるかどうかは、事業の状況を正確に理解して、生産性や必要なスペックを定義していきます。このとき、事業理解のためには事業部別の業績を勘定科目でみて一人当たり生産性をみることと、業績にインパクトを出すためには即戦力のレベルと採用市場との調整、さらにはアジャストさせるための育成期間を計算する必要があります。この全体理解ができるスペックがあれば、人事戦略コンサルタントができます。

4、優秀な中途採用責任者は、事業責任者や経営企画室長ができてしまう。←キャリア
上記でご理解いただけるかと思いますが、事業も理解できて人の配置もできて生産性も考えられる人材って、経営者は大体どこに配置しますでしょうか?そう、経営企画とか事業企画ですね。正直、中途採用責任者と経営企画のどちらがやりたいかと聞かれたら、僕は経営企画です。つまり組織内の需要と供給が、中途採用責任者を中途採用責任者のままにはしてくれないわけです。

じゃあ、どうするの?という話になるわけですが、
・だましだまし、中途採用責任者に優秀な人材を配置する(離職リスク高い)。
・人事部長が兼務
・若手を抜擢
というのが、現実的な解決ラインです。



JUGEMテーマ:人事プロ(HR Professional)
author:dhr, category:組織論, 08:57
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