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人材不足を嘆く部長ほど、人材を殺しているという矛盾
JUGEMテーマ:ビジネス
HR業界に長くいると、俯瞰的に組織を見ることができるようになります。その中で残念なのが採用から戦力化までのロードマップが描けない企業が相当数あることです。採用したメンバーが戦力化するにはシンプルな3段階が存在します。こういうのを説明するとき委、大体キングダムとか信長の野望を例にとると分かりやすくなるのですが、そんなイメージで聞いてください。

【戦力化までの3段階】
1、仲間にする
2、鍛える
3、死なさない

仲間にする
1は、まず仲間にするフェーズ。大体戦場なんていう危ないエリアに連れていくわけで、雑兵なんかはすぐ死んじゃうわけです。だから、仲間にするには頭を使う。お金だったり、誇りだったり、未来を守るだったり、とにかくあらゆる手を使う。そして出来るだけ強いやつを探したり、伍長ができそうな奴を探す。伍長って大事で、徴兵なんかの場合だと村の青年部のまとめ役なんかを任用するわけです。そうすることで、チームとしてのまとまりを、そのまま軍に導入できる。

相手国の軍隊の数を考えて、予算に余裕があれ多目に採用するものの、多すぎると財政を圧迫するので計画的に採用する。戦争には勝てるが多すぎない人数を調達するわけです。

鍛える
2の鍛えるフェーズはお金と時間が掛かります。もともと農民だったり商人だったりする雑兵に個別の戦い方を教えて、組織の動きを教えて、連絡系統を整えていきます。大きな戦の前には数か月の訓練が必要ですし、正規軍の規模を維持するためにも一定の訓練は常に必要です。一方で、訓練の手間を惜しんで、訓練なしに戦場に投下すると、大体死亡します。まず敵に遭遇する前に矢で打たれたり、罠にかかったりで無駄な屍になるだけです。ここでの投資によって、3の死なさないフェーズに大きな影響が出ます。

死なさない
3の死なさないフェーズは、戦場で如何に死亡させないか、ということです。無駄に兵を突撃させて死亡数を積み上げないように、戦略と戦術をくみ上げる。対局をみて1つの戦いの勝利に固執しないことです。それぞれの戦いの重要性を指揮官がどの程度理解できているのかが、ここの分かれ目です。函谷関の戦い@キングダムや桶狭間の戦い@信長のように負けちゃいけない戦いも、もちろんあるんですが、レベルの低い指揮官に当たると、毎回決戦になります。毎回決戦になって生き残れる兵はいません。どこかで死んじゃいますね。そんなロシアンルーレットな部隊からは逃亡兵も続出です。

この3段階は、ほぼほぼ企業にも当て嵌めることが可能です。採用ばっかり興味ある割に退職率に興味のない事業部長とか、良い人が採用できないと嘆く割に育成する気のない部長とか、いっぱいいます。どこかで、部下を殺しちゃってるわけです。そういう人達は。採用するってことは戦力化するまで育て上げるということで、それができないくせに採用ばっかりしちゃダメです。大概そういう人たちは、ひとつひとつの戦いに長けていたり、自分がたまたまニブくて矢でも鉄砲でも当たっても死ななかったタイプで、部下にも同じことを要求しちゃうわけです。それは、やっぱり死んじゃいます。

ちなみに、この問題の処方箋は3段階を逆に改善することで劇的に変わります。
1、今いるメンバーをまず辞めさせないために全力を尽くす
2、各自のポテンシャルの限界まで鍛える
3、必要な人数を再計算して質にこだわって採用する

お試しください。
author:dhr, category:組織論, 16:22
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